
2年前に訪れたとびしま海道もそうだったし
ここと同じくみかんの島、山口県の周防大島でも何度か写真を撮ってはみたけれど
あいかわらず『みかん畑のある風景』というやつは上手く撮れねえなあ。
実際に目で見てる分にはみかんははっきり見えてんだけど写真に撮るとそれが写らないっていうね。

4つ目の島、大崎下島に上陸してたぶんこの辺なんだけどな・・・
と、注意して車を走らせているとあったあった、たぶんここだ。
また初詣?と怪訝な顔を見せる恋人に行けば分かると。

これですよ、これ。
この角度からじゃ分からねえか。

これよ、これ、巨樹。
柵で囲ってんのはなんだ?よく分からねえな。
後で見てみよう。

広島県のムクノキでは二番目の大きさだという大岐神社のムクノキ。
なんとも言えぬ神々しい姿だなあ。
元旦に巨樹、これ結構いい感じですよ。
普通に参拝するだけよりも御利益ありそう。

樹皮が剥がれてコブのようなゴツゴツした風合いが老人のようでありながらも風格を感じます。

裏側の根元も少し傷んでいる。
海のそばにあるので潮風なんかも影響しているのかもしれないですね。
よく知らんけど。

しかし目線を上げてしまえば根元の痛み具合なぞなにするものぞといった具合。
体の節々が痛いし健康も少しだけ気になる歳になった僕をなんだか励ましてくれている気がしました。
若けぇの、まだやれるぞ、と。
それにしてもなんともフォトジェニックな巨樹だこと。
どこをどう撮ろうかと思案してファインダーを覗くと勝手に画になってくれます。
なので悩む必要もねえなと思い、特に考えもなしにシャッターを切った。

広島県呉市豊浜町大浜字立花
大岐神社のムクノキ
樹高 15m
幹囲 7m
樹齢 600年
2017.1

最後に比較したいからそこに立っといて、とお願いするとこのポーズを取っていた。
ああ、ここでは拝みポーズなんやね。

そうそう、柵が囲われている箇所はなんやと覗いてみると囲われている割には随分と存外な扱い。

肝心の説明文も読めやしない。
勝手に横にあるムクノキの兄弟木であったのだろうと判断した。
痛みが激しく切ってしまったのだろうと。
帰ってネットでよく調べてみたらこれは樹齢400年のクロマツだったよう。
巨樹見たさに今年の初詣は二社参り。
お賽銭を投げに行ってみると拝殿の戸が開いていて中にはこのクロマツのだろうと思われる
輪切りにされた物が壁に立てかけられていた。
なんとなく罰当たりかな、とは感じつつも「すみませんが写真を撮らせていただきます」、と
心の中でことわってからシャッターを切った。

クロマツの輪切りとは別にずいぶん古そうなモノクロ写真と
それよりは新しいけどフィルムの時代のカラー写真で正面から神社を捉えた写真も飾られていた。
しかしこうして写真を見比べてみるとこの輪切りが柵で囲われたクロマツの物だったのかは
はっきりと確証を得られないので定かではないが僕の中ではクロマツだということにしておく。

境内の別の木・・・これもムクノキだろうか。
なかなかにこの木もフォトジェニックである。

チョコクリームをスティックですくってトッピングを付けて食べるお菓子・・・ヤンヤンつけボーだったか
あれが食べたいなと思った。

拝殿に飾られていた古いモノクロ写真とカラー写真と同じような構図で僕も一枚撮って大岐神社を後にする。

車を少し走らせているとフェリー乗り場があったので寄ってみる。

あれは船でないと渡れない大崎上島行の船だろうか。
たぶん帰省だろうね、車が数台船に乗り込むところだった。
船でないと行けない島、大崎上島にも昔の遊郭の名残の建物がまだ残っているらしく
行ってみたいなとは思ってはいるけどここまで来て更に船に乗って・・・
と、なると時間の都合でちょいと厳しい。
さて、ここからはよもやま話。
長くなるので興味のある方だけ続きをどうぞ。
7つの橋で7つの島に渡れるここ『とびしま海道』。
僕はてっきり順番に橋が架けられたのだと思ってました。
実際にはあの島とこの島は橋で繋がっているけど次の島には船で渡るしかなく
船で渡った島はまた別の島と橋で繋がっているか建設中か、と
79年~08年の間にバラバラに橋が架けられていったそうです。
で、08年の7つ目の橋の完成をもって一応の完成とし『とびしま海道』という名称が付いたと。
しかし8つ目の橋を大崎上島に架けるという構想も実は存在するそうです。
そして大崎上島から対岸である本土の竹原市に繋げると。
更にはとびしま海道から小さな島を経由して広島県尾道市と愛媛県今治市を繋ぐ
しまなみ海道と連結させてしまおうというなんとも壮大なスケールの構想もあるようです。
えーと・・・ごめんなに言ってるかよく分からないレベルの話。

えーと・・・つまり今現在のこれが・・・
(青色の線を書いた箇所がとびしま海道、右側の島々を緑の道で繋げているのがしまなみ海道)

こうなって・・・

こうなるってこと?
僕のような無知な凡人からしたら海に橋を架けるだけでもよく分かりませんよ。
水の中に建てる?どうやって?ダイバーが潜るん?そもそも海の底ってどうなってんのさ?
いやいや、しかしこれが本当に実現したとしたらすごい事になりそうですね。
(建設着手の目処は立っていないよう)
尾道ー今治間のしまなみ海道はろぅどばいくって言うんですか。
あのシュッとしたチャリ。
ああ、僕はそんな彼らをチャリダーと呼んでますけど。
チャリダー達からは聖地的な扱いを受けているようで尾道なんかはすごい数のチャリダー達がいるんですけど
その流れでこことびしま海道にも、地図では左の方に見切れているけど前日行った
呉や倉橋島なんかでもチャリダーをよく見かけます。
この瀬戸の島々橋架け案が完遂すると世界的に知られた一大サイクリングスポットとなりえそうな気がしますね。
オーゥ、セトウチイイネェ、ヒョウってな具合に。
我が県、山口県も昨年どういった訳か突如としてサイクル県宣言をしましてね。
そもそもが車持ってなきゃ何も出来ない県なのに。
え?何?急にどうしたの?ってな具合。
うちは秋吉台あるし!日本海と瀬戸内海を持っているのもうちだけだし!と鼻息荒くしてましてね。
なにやら自転車道の整備とサイクルピットの整備を進めるみたいですよ。
実際に今年は県内でいくつか自転車レースが開催される模様。
僕はそのニュースをたまたまテレビで知ったんだけど見た瞬間に思ったね。
パクッたな、すでに大成功を収めてる広島をパクったな、と。
自転車県目指すったって恵まれた環境の広島がすぐ隣にあるのに山口にチャリダー来るのかね。
それならいっそのこと『広島さんに便乗します!うちも観光客が欲しいんです!』
と、本音をぶちまけた方が清々しいよ。
山口・島根・鳥取は連結して悪ふざけのノリで売ってく方がいいんじゃねえかなぁ。
吉田くんとか最高にイカしてるもん。
「自転車県に俺はなる!」つってどこのワンピースだよ!ってつっこまれとけばいいのに。
とりあえず僕はカメラ片手の街歩き、特に夏場の暑い日なんかは折りたたみ自転車が欲しいなぁと。
車に乗せとけば便利かなぁ、と思い始めてすでに6、7年は経過してますよ。
田舎で自転車買うってある意味車買うよりも勇気がいるよね。
どうせすぐに乗らなくなってゴミになるものに数万円出すという勇気が。
では。